2026年5月13日 公開論考「認知戦レポート作成のためのチェックリスト」 ウェビナー記録

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 2026年5月13日、新領域安全保障研究所(INODS)は、公開論考「認知戦レポート作成のためのチェックリスト」をもとに、最近の認知戦関連の脅威動向を語るウェビナーを開催した。一田和樹氏と鈴木涼平氏が登壇し、論考の説明と関連議論を交わした。

 冒頭、一田氏は論考の背景として、各レポートが認知戦動向を調査するものの、安全保障レポートとしての適合性が目的や作成者の専門領域により異なり、統一基準を欠く点を指摘。Meta、DFRLab、ISD、読売新聞、INODSのレポートを参照し、「背景・戦略的文脈」「分析内容」「調査対象」「ナラティブ」「アトリビューション」「対策・課題」「許容水準の超過」の7大項目を提示した。なかでも「許容水準の超過」を最重要とし、重み付けを工夫した試論的評価の結果を紹介した。
 続いて鈴木氏がフィードバックを行った。第一に、「許容水準の超過」について、重要イベントが攻撃対象か、自国民や諸外国への影響度はどの程度かを小項目として設定し、加点方式とする案を提示。第二に、認知戦の影響評価を情報拡散、認知的影響、実態的影響に区別する必要性を指摘。第三に、ナラティブは各レポートで分析されるものの、狙われるテーマや社会的分断、ネガティブ感情の刺激度など、社会にとっての危険度評価まで踏み込む分析が必要と述べた。

 発表後は、受け手側の国内脆弱性評価が不十分との点が議論された。鈴木氏は、政治的分断、メディア不信、SNS情報への信用度などの指標で国内脆弱性を評価できると言及。参加者からは継続的な影響力指標の有無、メディアを活用した対策事例などの質問があった。

次回の論考ウェビナーは2026年6月17日正午より
テーマ: 中国の対日認知戦における偽ニュースサイトの展開/米中連携干渉最前線アルバータ州独立運動

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この記事を書いた人

鈴木 涼平のアバター 鈴木 涼平 リサーチフェロー

一橋大学大学院法学研究科・特任助教、博士(法学)。専門は偽情報やデジタル影響工作で、国際政治、及び、比較政治分野において研究を行なっている。これまでに笹川平和財団の戦略・抑止グループや中曽根平和研究所の「情報空間のリスク研究会」に所属。笹川平和財団では「インド太平洋地域の偽情報ポータル」の運営や、「情報戦・認知戦ニュースレター」の発刊を担務。『侵食される民主主義ー内部からの崩壊と専制国家の攻撃』(原著:Larry Diamond, *Ill Winds: Saving Democracy from
Russian Rage, Chinese Ambition, and American Complacency*, London: Penguin Books, 2019)の翻訳出版にも携わった。

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