世界のファクトチェック団体などが参加する国際サミット GlobalFact 11 においてサラエボ宣言を発表
2014年6月26日から28日にかけて行われた世界のファクトチェック団体などが参加する国際サミット GlobalFact 11 でサラエボ宣言が発表された。この宣言はファクトチェック団体の国際ネットワークIFCNがコーディネートしたもので、ファクトチェックが民主主義にとって重要な役割を持っていること、検閲ではなく情報を付加するものであることなどを盛り込んだものとなっている。
GlobalFact 11 https://www.poynter.org/event/globalfact-11/
サラエボ宣言について https://www.poynter.org/fact-checking/2024/worlds-fact-checkers-issue-sarajevo-statement-supporting-fact-checking-as-free-speech-not-censorship-at-globalfact-11-conference/
サラエボ宣言原文(2024年6月25日公開) https://www.poynter.org/fact-checking/2024/global-fact-statement-sarajevo/
日本ファクトチェックセンターのサイトにある解説と日本語訳 https://www.factcheckcenter.jp/info/others/sarajevo-statement-2024/
現在、世界のファクトチェッカーは批判や攻撃にさらされており、深刻な被害を受けた組織や個人もいる。こうした逆風に対して毅然と立ち向かう姿勢を示した宣言となっている。
ファクトチェックには、情報源を見つけ、幅広く調査し、専門家にインタビューを行う権利と能力が必要であり、厳格な方法論と手順にしたがって進める必要がある。
ファクトチェックは、報道の自由と質の高いジャーナリズムの一部であり、公共に貢献するものである。
ファクトチェックは、虚偽だったる、誤解を招いたりする情報、または重要な背景が欠落している情報を訂正し、その根拠を提示することで、追加情報を提供する。これらのメッセージを削除したり消去したりするものではなく、正確な情報を提供するために必要な証拠を追加するのだ。
ファクトチェックには検閲という批判以外にも、効果がない、逆効果である、トラフィックを稼ぎたいメディアのプロモーションにすぎない、SNSプラットフォームからの資金を得ている以上アテンションエコノミーの一部にすぎない、など多くの疑問や批判が出ている。
誤・偽情報対策の中でのファクトチェックの注目度、認知度は高く、関係する調査研究や記事も多いにもかかわらず、ファクトチェックを実際に行っている団体にはあまり資金が回っていない現実も存在している。