英国の図書館で進む「検閲」によるLGBTQ+関連書籍の排除

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Index on Censorshipの調査によると、調査対象の学校の司書の半数以上が書籍を学校の図書館から廃棄するように求められ、その半数以上で実際に廃棄されたという。要請の多くは子供を持つ保護者からもので、ガーディアン誌によれば、英国図書館情報専門職協会(CILIP)と学校図書館協会(SLA)はこうした傾向を憂慮しているという。

昨年、米国ではこうした書籍検閲が過去最高を記録した。その背景には政治的意図を持ったグループMoms for Libertyの存在が指摘されている。Moms for Libertyは全米の図書館に対して、ワクチンや人種差別、LGBTQに関する本を禁止するキャンペーンを行っている。共和党と関係が深いことでも知られており、女性を取り込むための別働隊と呼ばれることもある。共和党の陰謀論ネットワークの一部となって政治的な意図を持って行われている可能性がある。

現在、英国の学校の図書館ではLGBTQ+関連の書籍に対して廃棄や、わかりにくい場所に置くよう求められたりしていることが増えている。学校の図書館は、校内で「全学年、全科目、全グループに対応する唯一の場所」となっている。LBGTQ+の書籍を排除することは、あたかもそうした人々が世界に存在しないかのように思わせ、排除や差別につながる可能性がある。

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