政府の秘密のエージェントやマイクロ波の標的となった人びと=TIsのネットコミュニティをISDが分析

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世の中には、政府の秘密のエージェントなどによって集団ストーカー行為を受けており、24時間365日監視され、嫌がらせされていると信じる人とその集団がある。これらはTIs(Targeted Individuals)と呼ばれる。TIsについてISDが解説記事を掲載した。

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SNSに広がるTIs

TIsは物理的な監視やマイクロ波技術などの実際には存在しない特殊な監視技術も使用していると信じている。日本でも悪い電波の脅威について語る人がいるので、世界共通で電波はキイワードなのかもしれない。
TIsは時に社会に対して脅威となることもある。アメリカでは2013年以降、少なくとも4件の銃乱射事件や暴力事件が発生している。多くのTIsが家族やその他の知人に対して嫌がらせなどを行っている(彼らによれば自衛なのだが)。妄想が激しく鳴ると、見知らぬ他人を標的にすることもある。2013年にはTIsによる海軍工廠銃乱射事件が起き、12人が死亡した。ISDのレポートにはこうした事例がくわしく紹介されている。
こうした精神的な問題から発生する脅威はTIs以外にもたくさんあるが、TIsはSNS上で集まり、組織化されることがある。TIsのネットコミュニティは他のコミュニティから孤立しており、彼らの妄想を強化する役割を果たしている。また、ネット上の他の過激派によって悪用されることもある

一部の推定では、TIsの数は1万人を超えているが、TIsは小規模なグループに集まることが多く、複数のSNSで複数のアカウントを使用しているため、SNSのデータ分析で実態を把握するのは難しい。
ISDのRedditでの調査では、TIsグループが発見され、ひとつには6万人以上のメンバーがいた。陰謀論(イルミナティ、新世界秩序、トカゲ人間など)や精神衛生問題に関連するTIsについて投稿する利用者がいることがわかった。ISDはまた、10以上のTIsのFacebookページが25,000人以上のメンバーを有していることも発見した。
Amazonでは、TIsと名乗る人々が、自分たちが受けていると認識する苦痛を理解し、対処するための数十冊の自費出版本を配布している。
YouTubeやTikTokで人気のあるTIsコンテンツは、TIsが敵の監視活動を撮影したものである。その多くは数万回の再生回数と「いいね」を獲得している。動画では、敵の監視行為の「明白な証拠」を捉えている様子が映し出されていることになっているが、ただ街を歩いているだけの人を撮影しているだけのこともある

TIsが感じている脅威と攻撃

TIsが感じている脅威には下記のようなものがある。

24時間365日、自分の周囲の人間が自分を監視
・毒物混入
・電子的な監視やハッキング
・嫌がらせ
・追跡用のマイクロチップの体内への埋め込み
・その他 指向性エネルギー兵器(DEW)、超低周波(ELF)放射、サイコトロニック兵器、「頭蓋骨への音声送信」(V2K)技術による頭脳への音声送信、マインドコントロール、身体の遠隔操作

TIsは、攻撃者を特定できないため、攻撃者が広範な多数の人びとであり、正体を隠して組織的に行っていると考える傾向がある。
攻撃者として、よくあげられるのは、政府、軍、法執行機関、医療関係者(例えば医師、精神科医)、金融機関、民間企業(例えば保険会社や製薬会社)、メディアや報道機関、家族、友人、隣人、そして見知らぬ謎の集団である。

大多数のTIsは暴力的な反撃に出ない

大多数のTIsは過激で暴力的な行為で反撃をおこなうことはないそもそも敵を特定できないのだ。さらい政府や軍が自分の人生を破壊していると信じているにもかかわらず、反政府的な暴言はほとどない。
それぞれのコミュニティは孤立しており、外部と争いが起こることは稀であり、内部でも目立った対立は見られない。しかし、前述したようにごく一部は社会に深刻なインパクトを与える事件を起こしているのも確かであるため、さらに研究が必要とされている。

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