Data & Societyによる「偽・誤情報の棚卸し2024」

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この分野での専門家であるダナ・ボイドが率いる米国拠点の非営利シンクタンクData & Societyは独自の視点でサイバーと民主主義についての調査研究を行ってきた。先日、Data & Societyは4つの論考から構成される「Reckoning with Mis/Disinformation in 2024」を公開した。いわば、偽・誤情報問題の棚卸しである。
これらの論考をひとつずつ紹介してゆく。

1.Weirder Oxygen and Weirder Amplification
 「Oxygen of Publicity」あるいは「ウォードルの拡散のトランペット」として知られる問題についての論考。偽・誤情報問題をメディアが取り上げることで、偽・誤情報がさらに拡散されてしまう問題(「Oxygen of Publicity」はテロ)。

2.Building Trust to Counter Misinformation
過去の偽・誤情報対策が真偽判定に焦点が当てられることが多く、制度、経済、政治的な文脈から切り離される傾向があった。しかし、これらの対策および「偽・誤情報」という呼称には本来の問題を覆い隠しているため、2024年以降、見直しが始まる。

3.Making Sense of Data Voids
データボイド脆弱性の提唱者による対策活動の総括。

4.What Happened to Far-Right Disinformation?
極右の世論の高まりは、自然発生した草の根運動ではなく、宗教的・イデオロギー的な動機によって巧妙に仕組まれた偽・誤情報キャンペーンである。極右はTelegramや8kunなどで主流派の保守的な考え方はぐくんでいる。メディアに影響を与え、法制度を帰るまでになった彼らはもはや「極右」ではなく、主流派になりつつある。

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