Metaがロシアの国営メディアを排除
Facebookの親会社Metaが、ロシアの国営メディア(RTやRossiya Segodnyaなど)を禁止すると発表した。今回の決定の理由についてMetaは、これらのメディアが同社のソーシャルメディアのプラットフォームで「検出を逃れながら、欺瞞的な戦術を使用して人々に影響を与えているため」だと説明した。
「慎重に検討した結果、ロシアの国営メディアに対する現行の措置を拡大した。Rossiya Segodnya、RT、その他の関連メディアは『内政干渉』により、当社のアプリから世界的に禁止される」と、同社は書面による声明で述べた。
この禁止措置は数日中にも実施される予定だ。もちろんFacebookだけでなく、InstagramやWhatsApp、Threadsなどを含めたMetaのアプリにも適用される。これまでもMetaは、ロシアの国営メディアに対して広告掲載のブロックや、投稿へのリーチ縮小などの対処を行ってきたが、今回の禁止はそれらよりも遥かに厳格な措置となる。
当然のことながら、ロシア政府は反発を示している。クレムリンの報道官は「Metaが自らの信用を失墜させている」と述べ、「ロシアのメディアに対する、このような選択的な行動は受け入れられない」「Metaとの関係の正常化は難しくなる」とコメントした。
今回の決定には、もちろん先日の米国政府による発表が大きく影響しているだろう。これまでにもお伝えしてきたとおり、米司法省(DOJ)は2024年9月4日、ロシアが米国のメディアネットワーク企業に資金を提供してロシアのプロパガンダを広めていたとして、RTの職員を起訴した。
Metaの発表は、世界中のソーシャルメディアや報道機関における情報の扱いに大きな影響をもたらす可能性がある。あるいは米露や他国との国際関係にも波及的な影響を与えるかもしれない。