カナダに対する中国からの長期にわたる干渉

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日本ではほとんど知られていないが、中国はカナダに対して、継続的な干渉を行っており、カナダではたびたびニュースに取り上げられてきた。中国は世界各国に対して干渉を行っているので、アメリカの隣国で移民大国でもあるカナダに干渉するのは当然のこととも言える。
2024年10月4日、カナダが中国に対して過去2年間にわたり、外国干渉や監視に対する懸念を伝えてきたことがあらためて報じられた

カナダの外国干渉委員会(foreign interference commission)が公開した文書によると、カナダ当局は2022年9月以降、計48回の「申し立て」を中国当局に行ってきた。これらの外交的な申し立ては、カナダ政府による外国干渉対策の一環だが、公開される形で行われてはいなかった。

この文書の中では、中国の海外「警察署」について20回、「監視気球」について2回、外国干渉の疑いで国外追放された元中国外交官についても2回言及されている。

こうした外交的なやり取りは、広く報道されるケースもある。たとえば2022年のG20サミットでは、この問題についてトルドー首相が中国の習近平国家主席と激しい応酬を繰り広げたことがあった。

当時、中国外務省の報道官は、外国干渉の疑惑を「ナンセンス」と一蹴していた。しかし外国干渉委員会が今年5月に公表した予備報告書では、2019年と2021年に行われた連邦選挙の両方で、外国勢力による干渉の試みがあったことが報告されている。とはいえ、最終的には「カナダ国民が両方の選挙を決定した」と同委員会は結論づけた。

同委員会の調査結果と、複数のカナダ安全保障機関、および諜報機関の評価は「中国政府が(カナダにおける)外国干渉活動の最大の脅威」であることを示している。同委員会は今後も上級官僚、政治スタッフ、閣僚らから証言を聴取する予定で、10月16日にはトルドー首相自身も聴取する予定となっており、外国干渉に関する最終的な報告書は年内に提出される。

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