DOGEメンバーの犯罪協力は、犯罪とハイブリッド脅威の融合?

ロイターがDOGEのメンバーのひとり、Edward Coristine(ニックネーム、bigballs)が経営していたDiamondCDNでサイバー犯罪組織EGodlyに協力していたことを報じた。DDoS防御やキャッシュに関連するという記述もあるので、直接サイバー犯罪を幇助する内容ではなかった可能性もあるが、今のところ詳細はわかっていない。また、Edward CoristineのDOGEにおける職責もわかっていない。同氏は以前にもその過去が問題視されたことがあった。
今回の件がこれにあたるかはまだわからないが、以前にご紹介した「重大組織犯罪とハイブリッド脅威の融合」がアメリカにおいても顕在化してきている可能性を示唆している。現在、ヨーロッパでは国家(ヨーロッパでは多くの場合、ロシア)が仕掛ける非軍事的な脅威と、サイバー犯罪のネットワークの結びつきが深まっており、その影響が拡大している。中国やロシアなどの非民主主義国ではサイバー犯罪組織と国家が結びついていることはよく見られる。言葉を換えると、世界的には結びついていない国の方が少数派でとも言える。
トランプ政権発足後、多くの法執行機関やインテリジェンス機関などが整理されており、今後、法執行機関やインテリジェンス機関の機能の一部を犯罪ネットワークが担う可能性がある。