INDOS UNVEIL ピックアップ 2026年4月24日~4月30日

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2026年4月24日~4月30日にピックアップした39件の情報をまとめました。

目次

2026年4月24日~4月30日にピックアップした情報の傾向

  • サイバー・情報戦の多様化:中国のハッカー集団が民生用IoT機器を悪用したサイバー攻撃を展開する一方、イランはSNS上での挑発的な投稿(シットポスティング)で以前の30倍のエンゲージメントを獲得。ウクライナ兵の死傷動画を装ったAI生成の偽動画も大量拡散しており、情報戦の手口が多様化・高度化している。
  • AIの多様なリスク:AIチャットボットの安全性検証ではGrokとGeminiが最もリスク高く、自殺をほのめかすユーザーを擁護する応答を返した。一方でOpenAIはカナダの銃乱射事件(死者8名)への関与で捜査中となり、さらにAI推進を目的とした偽装団体や偽ニュースサイトへの資金提供も発覚するなど、AI企業の倫理的問題が相次いでいる。
  • パランティアの監視・権力集中の拡大:パランティアが納税・医療・暗号資産などの膨大な個人データを統合管理する一方、GoogleやOpenAI・xAIが米軍・情報機関とAI提供契約を締結。米サイバーコマンドはAI活用を進めつつも人間の監督を維持する方針を示している。
  • 民主主義・法の支配の後退がさらに進む:トランプ政権は死刑執行の加速、移民裁判官の大規模入れ替え(後任の3分の2が移民法の経験なし)、ICE活動のドローン撮影規制など強権的政策を推進。ギリシャはSNS匿名投稿禁止を計画し、テキサス州では大学への反DEI規制強化が批判を集めるなど、各国で民主的規範の侵食が進んでいる。
  • 極右・ポピュリズムの国際連携:アイルランドの燃料高騰抗議にバノンら米MAGAが注目・言及するなど、国内の極右運動と海外勢力がシームレスに連携。EUでは権威主義系シンクタンクが影響力を拡大し、知的機関への信頼が低下。イギリスや日本は情報戦への備えが不十分と指摘されており、脆弱性が海外からの干渉を招くという構造的問題が浮き彫りになっている。

個別情報

・中国のVolt Typhoon、Flax Typhoon、Violet Typhoonなどは民生用ネット家電を乗っ取ってサイバー攻撃に利用していることを、ファイブ・アイズを含む各国情報機関(ドイツ、日本、オランダ、スペイン、スウェーデン)が共同勧告を行った。国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)によると、乗っ取った家庭の電化製品でネットワークを構築し、サイバー攻撃を行っている。これにより攻撃元の特定などが難しくなっている。日本も共同勧告しているはずなんだけど、見当たらない。なんでかな?

China hackers steal western secrets by targeting consumer gadgets – Financial Times 2026/04/23
https://www.ft.com/content/d8ff8b15-729e-4225-864d-23934a6bc190

・死傷した兵士を撮影するウクライナ兵の動画などがSNSを中心に広がっている。AIフォレンジック企業Sensity AIは、1,000本以上の類似動画から中核となっている人工知能によって加工もしくは生成された60本の動画を特定した。これらはまずTikTokやTelegramに投稿され、拡散しはじめてからX、Facebook、Instagram、YouTubeにも投稿される。その後、pravdaネットワークで拡散される。

Deepfakes of frontline Ukrainian soldiers aim to undermine morale – Euractiv 2026.04/22
https://www.euronews.com/my-europe/2026/04/22/deepfakes-of-frontline-ukrainian-soldiers-aim-to-undermine-morale

・妄想を持つ利用者をシミュレートして、AIチャットボットの安全性を検証した研究結果。安全性スコアの高いモデルほど、対話が長引くにつれて慎重に対応した。GrokとGeminiとGPT-4oが最もリスクの高い結果となり、最新のGPT5.2とClaude Opusが最も安全だった。GrokとGeminiは最悪だった。Grokは自殺をほのめかした利用者に、その考えは正しく輝いていると賞賛し、擁護していた。

Researchers Simulated a Delusional User to Test Chatbot Safety – 404 Media 2026/04/23
https://www.404media.co/delusion-using-chatgpt-gemini-claude-grok-safety-ai-psychosis-study/

・ミシガン州イプシランティ・タウンシップでは、以前から核兵器研究を行っているロスアラモス国立研究所が計画中のデータセンターに対して給水を拒否する決議を可決した。この問題は倫理的な懸念、攻撃対象になる可能性、電力高騰や水不足の懸念などがでていた。

Community Votes to Deny Water to Nuclear Weapons Data Center – 404 Media 2026/04/23
https://www.404media.co/community-votes-to-deny-water-to-nuclear-weapons-data-center/

・カナダのCITIZEN Labは3Gおよび4Gのシグナリングネットワークプロトコルと、SMSを介した端末への直接的な攻撃など複合的な方法でターゲットを追跡する主体を特定した。手法は複合的でその解析内容は大量なのですごく短く言うなら、2つの諜報組織が組織的にこれらの方法で長期間にわたって端末の国際的な追跡活動を行っていた。確認されているのは2024年11月から。3Gや4Gの設計上もしくは慣行上の脆弱性利用し、検知を逃れて監視を行っていた。詳細に書かれているので、すごく勉強になる。そして、すごくやばい。電話番号がわかれば盗聴が可能になるちょろいSS7脆弱性はよく知られているが、そのレベルの問題が複数、多層的に発見されている。

Bad Connection Uncovering Global Telecom Exploitation by Covert Surveillance Actors – The Citizen Lab 2026/04/23
https://citizenlab.ca/research/uncovering-global-telecom-exploitation-by-covert-surveillance-actors/

・イランの大使館や政府高官のXアカウントの投稿内容が「シットポスティング(shitposting)」に変化し、飛び抜けたエンゲージメントを達成している。シットポスティングは挑発的なコンテンツの投稿で、イランはトランプがキリストに平手打ちされるAI生成動画など皮肉や嘲笑的なコンテンツを投稿している。これらのコンテンツは以前の30倍のエンゲージメントになった。ISDの分析によると、ネットユーザーにイランの過去の人権侵害を忘れさせ、あるいは少なくとも無視させる助けになっている。イランは悪役ではなく、米国に対抗する弱者として描かれ、思わずイランを応援したくなるような物語をうまく拡散している。

Iran’s diplomats launch a meme war – Institute for Strategic Dialogue(ISD) 2026/04/23
https://www.isdglobal.org/digital-dispatch/irans-diplomats-launch-a-meme-war/

・OpenAIのサム・アルトマンは、ChatGPTの利用者がBC州タンブラー・リッジで銃乱射事件(死亡者8名)を起こしたことで、タンブラー・リッジの地域社会に対して謝罪文を公開した。銃乱射事件の前に問題があることを察知していたにもかかわらず、通報を行わなかったことで捜査中。謝罪文はローカル紙Tumbler Ridgelinesに掲載されている( https://tumblerridgelines.com/2026/04/24/openai-apologizes-to-tumbler-ridge/ )。

OpenAI apologizes to Tumbler Ridge – Tumbler RidgeLines 2026/04/24
https://tumblerridgelines.com/2026/04/24/openai-apologizes-to-tumbler-ridge/

OpenAI’s Sam Altman writes apology to community of Tumbler Ridge – CBC News 2026/04/24
https://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/sam-altman-tumbler-ridge-apology-9.7176482

OpenAI’s Sam Altman apologizes to Canadian community after failing to flag mass shooter’s conversations with its AI chatbot – CNN 2026/04/25
https://edition.cnn.com/2026/04/24/world/sam-altman-openai-apologize-tumbler-ridge

・米連邦航空局(FAA)は、米国土安全保障省の施設および移動資産から3,000フィート以内の空域を飛行禁止区域とする一時的な飛行制限を緩和した。2025年の段階では、エネルギー省および国防総省の資産周辺におけるドローンの飛行制限が目的だったが、2026年に入ってICEの活動をドローンで撮影することを禁止するために保護対象にICEとCBPが加えられた。しかし、ICEはICEであること隠した車両で移動するなどの問題があり、訴訟も起きていたため、制限を緩和するとともに保護対象を拡大した。また、ジャーナリズムの取材のためにドローンを用いることを禁ずるのは憲法違反に当たるという判断も示された。これにより、ICEやCBPの活動をドローンで撮影しただけで逮捕されることはなくなった。

FAA Scraps Civil and Criminal Penalties for Flying Drones Near ICE Vehicles – 404 Media 2026/04/17
https://www.404media.co/faa-scraps-civil-and-criminal-penalties-for-flying-drones-near-ice-vehicles/

・これまでのアメリカ政権の多くは、可能な限り死刑判決と執行を減らしてきたが、トランプ政権は180度方向転換し、可能な限り迅速に死刑判決を確定させ、執行することにしたらしい。司法省は死刑執行を粛々と執行することと、執行に当たって致死性の注射の使用を許可した。ハフポストによればトランプは銃殺や電気椅子など過去の遺産となった執行方法も採用される可能性があるそうだ。

The Justice Department Takes Actions to Strengthen the Federal Death Penalty – Department of Justice 2026/04/24
https://www.justice.gov/opa/pr/justice-department-takes-actions-strengthen-federal-death-penalty

Trump Administration Wants To Fast-Track Executions With Electrocution, Firing Squads, Lethal Gas – HuffPost 2026/04/24
https://www.huffpost.com/entry/trump-executions-electric-chair-firing-squads_n_69ebb001e4b08330e41c352f

・トランプと教皇の対立によって、ネットに虚偽の情報が湧いてきた。トランプ支持派はニューヨークの枢機卿やドーラン枢機卿がトランプを支持したとポストし、反トランプ派は『WOKE』な教皇レオがカマラ・ハリスの2024年大統領選挙キャンペーンへの寄付者だったとポストし、拡散していた。どちらも虚偽。

Trump-Pope Rift Sparks Viral False Claims – NewsGuard’s Reality Check 2026/04/25
https://www.newsguardrealitycheck.com/p/trump-pope-rift-sparks-viral-false

・中国がBrain-Computer Interface(BCI)を第15次5カ年計画の戦略分野として盛り込んだことについてのオーストラリア戦略政策研究所(ASPI)の論考。BCIは人間の新しい可能性を広くものであるが、安全性や人権、軍事との境界線などさまざまな問題が存在し、これまでの軍事の安全保障の枠内では議論できない。

When war reaches the human mind, Australia must set the rules – The Strategist 2026/04/24
https://www.aspistrategist.org.au/when-war-reaches-the-human-mind-australia-must-set-the-rules/

・AIを利用することで人間の大学院生なら2年かかっていたであろう作業を、わずか2週間で完了した事例など、物理学研究でのAI利用が広がっており、これまでは検証が難しかった突飛なアイデアでもAIがあれば可能になる。これが科学にとってどのような意味を持つのか? 記事では悲観的なオチになっていたけど、私は以前から言っている「多様な科学」の時代( https://note.com/ichi_twnovel/n/n5ff7a6f63b15?magazine_key=mf927ed9ebd11 )がやってくると思っている。

AI Wrote A Harvard Physicist’s Most Recent Paper. No One Knows What It Means for Science. – 2026/04/24
https://www.thecrimson.com/article/2026/4/24/artificial-intelligence-theoretical-science-reckoning/

・AIによる人類破滅が喧伝されており、それがどこまで現実的で、どのような脅威が具現化するかは諸説ある。諸説を紹介したnatureの論考。

AI doom warnings are getting louder. Are they realistic? – nature 2026/04/21
https://www.nature.com/articles/d41586-026-01257-6

・米ランド研究所による、化学、生物、放射性物質、核防衛政策(CBRN)へのAIの影響の分析。CBRN各分野の専門家50名以上とのワークショップなどを行ってまとめたもので、現状の課題がかなり浮き彫りになっている。まず、この問題を検討するための前提となる横断的な協力を阻害する要因が多い。組織構造、専門分野による問題意識と優先度の違い、アクセスできる情報の違い、AI強化型偽情報の影響の大きさなどが明らかになった。個人的に注意を引いたのはAI専門家はAIによる壊滅的なシナリオの優先度を高く考えるのに対して、CBRN各専門家は優先度高いものと考えない。AGIピルを飲んだ者とそうでない者の差がくっきり出たようだ。推奨事項として、動的なリスクフレームワークの作成、セキュリティインフラの構築と専門家の連携などをあげている。やっぱり同じ問題意識を持って検討できる状況にすら達していないということらしい。

AI Implications for Chemical, Biological, Radiological, and Nuclear Defense Policy and Programs – RAND 2026/04/16
https://www.rand.org/pubs/perspectives/PEA4611-1.html

・かつて民主主義国のシンクタンクや知的機関は、学術研究を現実の政策に即した分析と提言へと変換する役割を担っていた。EUにおいては主としてテクノクラーな役割であったたため、政治的に中立的な立ち位置にあった。しかし、ナラティブ、アイデンティティ政治、誤情報・偽情報などを扱う必要が出て来ており、必要な機能は大幅に拡大し、二極化する中で立ち位置を示す必要がでてきた。EU各国は知的機関を以前ほど信頼しないようになり、シンクタンクへの投資を控えるになってきた。EUの知的機関が苦境に立つ中、ヘリテージ財団などの強烈な思想を打ち出している権威主義国のシンクタンクは規模を拡大し、影響力を高めている。

The battle of ideas is escalating – Euractiv 2026/04/26
https://www.euractiv.com/opinion/from-disinformation-to-ambient-manipulation/

・OpenAIの資金によるAI推進を目的としたデジタル影響工作が複数発見されていた。ひとつは児童をAIのリスクから守るための団体「Parents & Kids Safe AI Coalition」、もうひとつは独立系ニュースサイトに見せかけたAIニュースサイト、Acutus。前者は、「Parents & Kids Safe AI Coalition」はOpenAIにとって都合のよい児童保護規制を進めるための団体で、OpenAIの関与は表には出さずに活動し、多数の人々が参加していた(アストロサーフィン)。後者は、OpenAIのスーパーPAC資金で共和党系PR会社Novus Public Affairsが作ったAIによってニュースを自動生成する見せかけの独立系ニュースサイト。約15%はAIに関するものであり、Anthropicを中傷し、AIを規制する州を批判しAIへの批判や規制に反論していた。
https://acutuswire.com/

The reporters at this news site are AI bots. OpenAI’s super PAC appears to be funding it. – MODEL REPUBLIC 2026/04/25
https://modelrepublic.substack.com/p/the-reporters-at-this-news-site-are

Kids groups say they didn’t know OpenAI was behind their child safety coalition – The Sun Francisco Standard
https://sfstandard.com/2026/04/01/openai-ai-kids-safety-coalition/

・拡大するパランティアの影響力。パランティアは米内国歳入庁(IRS)による金融犯罪捜査のための莫大なデータの統合利用システムを構築、運用している。表向きはあくまで金融犯罪摘発のためだが、そのデータは納税申告書や確定申告書に加え、医療保険制度改革法(ACA)、銀行取引明細書、取引履歴、財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)保有の全データ、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、リップルなどの暗号資産に関するデータ(ダークウェブから入手したものも含む)に及んでいる。

Palantir Is Helping Trump’s IRS Conduct “Massive-Scale” Data Mining – The Intercept 2026/04/24
https://theintercept.com/2026/04/24/palantir-irs-contract-data/

・やっぱり出ました銃撃事件の自作自演説。主張しているアカウントの多くは過去2回のトランプ暗殺未遂事件の際にも自作自演説をポストしており、BlueAnon(QAnonを真似した左派)の一員だ。ほぼ同様の動機を繰り返しているものの証拠はないが、2日間で8000万回を超える閲覧数を達成した。

‘Staged’ Shooting Claims Hit 80 Million Views ? and Counting – NewsGuard’s Reality Check 2026/04/28
https://www.newsguardrealitycheck.com/p/staged-shooting-claims-hit-80-million

・テキサス州のTexas Tech University System加盟の5大学で、反DEI的な規制強化が行われたことを大学教員、全米大学教授協会(AAUP)、全米大学協会(AAC&U)、PENアメリカから強い批判が起きている。アラン・チューリングを例にあげるなど、明らかに感覚がずれている。日本でも「情報健康」の議論でアラン・チューリングの名前を出した研究者がいてびっくりしたことがあるが、人権に関する鈍感さは国境に関係ないらしい。

Shock greets ‘gender ideology’ ban in Texas universities – University World News 2026/04/22
https://www.universityworldnews.com/post.php?story=20260422194010793

・ギリシャは匿名でのSNS投稿を禁止する計画。SNSプラットフォームに対し、アカウントの身元確認を義務付けるという。「古代ギリシャでは、誰もが実名で意見を言っていた」とか言ってるの時代錯誤どころではない。

Greece to ban anonymity on social media – Euractiv 2026/04/28
https://www.euractiv.com/news/greece-to-ban-anonymity-on-social-media/

・米司法省はトランプが大統領に就任して以来、100人以上の移民裁判官を解雇し、140人以上の新たな裁判官を採用している。さらに一部の新しい移民裁判官には採用ボーナスが与えられる他、在宅勤務も許されている。その3分の2は、経歴書に移民法に関する経験が記載がない。また、政治的指向を明言している者もいる。

Jaw-Dropping Details of Trump’s New ‘Deportation’ Judges Revealed – The Daily Beast 2026/04/27
https://www.thedailybeast.com/jaw-dropping-details-of-donald-trumps-new-deportation-judges-revealed/

・イギリスはロシアの情報戦への守りが脆弱という指摘。イギリスは情報戦の体制が不十分で、ロシアから見た場合、かっこうの攻撃対象に見えている。ロシアを地理的に近く、脅威にさらされ続けている地域では心理防衛を専門に行う組織が政府機関として存在し、リテラシー向上策などが講じられている。イギリスにはそれらの体制が不十分ということらしい。日本はイギリスよりも遅れていそうで、改定される防衛3文書がどうなるのか不安。高速道路を逆走するようなことにならないことを祈りたい。この際、情報戦の脅威国としてアメリカを名指ししてほしい。

Britain becoming ‘soft target’ for Russian propaganda, says security expert – The Guardian 2026/04/27
https://www.theguardian.com/politics/2026/apr/27/britain-becoming-soft-target-for-russian-propaganda-says-security-expert

・グーグルは米戦争省とAI提供の契約を締結。OpenAI、xAIに続いて機密用途にAIモデルを提供することになった。人間の監督および管理なしに、国内での大量監視や自律型兵器への利用は表向き禁止されているものの、グーグルには拒否権はないらしい。

Google signs classified AI deal with Pentagon, The Information reports – Reuters 2026/04/28
https://www.reuters.com/technology/google-signs-classified-ai-deal-with-pentagon-information-reports-2026-04-28/

・スポーツ賭博、予測市場、オンラインカジノなどのギャンブルは急成長しており、特に若い男性の間で伸びている。多くのSNSはギャンブル広告を禁止あるいは未成年には表示しないようにしている。しかし、ISDに調査では事業主体ではなくインフルエンサー、有名人、アスリート、ブランドパートナーなどがさまざまな方法で規制を回避して告知を仕込んでいた。

Pathways to parlays: Analyzing youth exposure to online gambling & prediction market advertising – Institute for Strategic Dialogue(ISD) 2026/04/28
https://www.isdglobal.org/digital-dispatch/pathways-to-parlays-analyzing-youth-exposure-to-online-gambling-prediction-market-advertising/

・局地的認知戦の手法になるかも? 人間の聴覚では「聞く」ことはできない超低周波音にさらされるとストレスを感じ不快になることが調査によって判明した。調査は実際に超低周波音を発信し、被験者の唾液サンプルのコルチゾール値(ストレスの状態を示す)を計測することで行われた。意図的に冷静な判断ができない状況を作り出せるってこと?

Scientists Investigated a Frequency Linked to ‘Paranormal’ Encounters. The Results Were Unsettling. – 404 Media 2026/04/28
https://www.404media.co/scientists-investigated-a-frequency-linked-to-paranormal-encounters-the-results-were-unsettling/

・アイルランドにおける燃料価格の高騰に対する抗議運動で極右勢力が結集している。燃料価格の高騰をきっかけに抗議運動が始まったが、価格はすぐに下げられ、一部はイラン戦争以前より安くなったくらいだ。講義の主張は、ウクライナ難民や亡命希望者による政府支出(それらがなくなれば燃料はさらに安くできるという理屈)までに及んでいる。アイルランド国内の極右やポピュリスト右派が抗議運動に集まった以外に、アメリカのMAGAも注目しており、スティーブ・バノンはアイルランドの抗議運動に言及した。2023年以降、アイルランドの極右の動向は国際的な極右の関心を引いているようだ。繰り返し言っているけど、国内と国外はシームレスにつながっている。海外からの干渉があるということは国内に問題があること意味し、国内に問題があれば海外からの干渉を招きやすいということになる。脆弱性(国内の問題)と攻撃(海外からの干渉)の関係に近い。攻撃だけに注目し、対処しても脆弱性がある限りは攻撃は来るし、国内の勢力によって自壊する可能性もある。

The Irish Fuel Protests: A Driving Force for the Far-Right? – C-REX 2026/04/28
https://www.sv.uio.no/c-rex/english/news-and-events/right-now/2026/the-irish-fuel-protests-a-driving-force-for-the-fa.html

・米サイバーコマンドのAI活用についてのAxiosのインタビュー記事。米サイバーコマンドはAIの利用にあたって、必要に応じてモデルを変更できる形で進めている。特定のモデルに依存することはない。完全自律型の運用は考えておらず、必ず人間が介在する。また、誤って民間施設を攻撃するようなことがないようAI以前の段階で備えている。

How Cyber Command is building its AI cyber war playbook – Axios 2026/04/28
https://www.axios.com/2026/04/28/cyber-command-ai-models-pentagon-anthropic

・ドイツ連邦軍はパランティアの導入を見送った。パランティア創業者のピーター・ティールはドイツ生まれのアメリカ人だが、反民主主義的イデオロギーの代表者のひとりであり、アメリカの世界的な支配を維持・拡大するためにテック企業を利用していると考えられている。パランティアの代わりにドイツ企業2社、フランス企業1社と契約した。そのうち1社にはピーター・ティールが1%株式を保有していたことが問題になったが、同氏に経営上の権限がないことを文書化することで契約にいたった。

US-Techkonzern: Bundeswehr will keine Palantir-Software einsetzen – DIE ZEIT 2026/04/
https://www.zeit.de/politik/deutschland/2026-04/palantir-bundeswehr-nato-software-gxe

・「「良識が失われた都市」のように伝えるオンラインの活動は、2024年3月から2026年3月にかけて2.5倍~3倍ほどに増加し、また移民に関する言説は4.5倍ほどに急増」、「「クロイドンウォーターパーク(Croydon Water Park)は、我々の税金を使って建設された、移民のための巨大な娯楽施設である」といった虚偽の主張だ。虚偽の主張というより、そのような施設自体が存在していないので、何もかもが捏造である」、「特定の国や都市などが「いま、みるみる荒廃している」と煽るように伝え、それに同意したい人々を満足させるコンテンツが、昨今では「衰退ポルノ(decline porn)」と呼ばれている」

「衰退ポルノ」と偽情報の嵐~ロンドン市長の警告とは – INODS UNVEIL 2026/04/29
https://inods.co.jp/topics/news/9469/

・EU委員長は、ロシアがロシア国民のインターネットへのアクセスを制限していることを指して「デジタルの鉄のカーテン」おろしていると語った。「鉄のカーテン」とは冷戦中の東西陣営の物理的、政治的な分断を表現した比喩。EU委員長は、どのような体制な崩壊する、と続けた。確かにソ連は1991年ゴルバチョフ辞任後に崩壊したが、その33年後の2024年トランプ当選によってアメリカが崩壊した。中国やインドを始めとする多くの国は「デジタルの鉄のカーテン」を装備しつつあり、それらの国の体制維持能力は少なくともアメリカよりは高いことを忘れてはならない。

EU chief says Kremlin imposing ‘digital Iron Curtain’ on Russians – Euractiv 2026/04/29
https://www.euractiv.com/news/eu-chief-says-kremlin-imposing-digital-iron-curtain-on-russians/

・トランプとABCのジミー・キンメルの間でまたトラブル。トランプ暗殺未遂事件の後に、キンメルがジョークを話したことでトランプはキンメルの解雇をABCに求め、連邦通信委員会(FCC)は同ネットワークの系列局の免許に異議を申し立てABCの親会社ディズニーと法廷闘争となりつつある。トランプとキンメルのトラブルは昨年9月にも起きており、キンメルの番組はいったん無期限の休止になったものの、その後世論の後押しで復活した。

Trump administration challenges ABC station licenses amid Kimmel controversy – CNN 2026/04/29
https://edition.cnn.com/2026/04/28/media/fcc-kimmel-disney-abc-trump-licenses

・トランプ政権の「移民捨て場」となったアフリカ諸国に続々とアメリカから移民が送られている。アフリカのコンゴ、ウガンダ、ルワンダ、南スーダン、エスワティニは、トランプ政権がアメリカ国内で拘置している移民の引き受けに同意しており、アメリカから順次移民が送られることになっている。滞在は一時的なもので滞在費用はアメリカ政府が支払うことになっているが、その期間は明示されておらず、その後の送り先も不明。多くの移民は金もパスポートも持っていないうえ、多くの受け入れ国は自国内で難民が発生し他国に避難したり、紛争で避難している。たとえばコンゴでは約100万人が難民として国外に出ており、約700万人が紛争から逃れるために国を脱出している。間もなくトランプ政権はアフガニスタンでアメリカを支援した最大1,100人のアフガニスタン人をアフリカに送る。コンゴでは反対する抗議活動も起きている。アフリカを移民の最終処理場にするつもりなのか?

‘We don’t know what will happen to us’: U.S. deportees in limbo in DRC – NPR 2026/04/28
https://www.npr.org/2026/04/28/nx-s1-5798775/drc-latin-america-deportees-asylum-migration

・オーストラリアはビッグテックに対してニュース企業とNews Bargaining Incentive(NBI)を締結し、対価を支払わない場合、オーストラリア国内での収益の2.5%の課税を行う法案を公開した。同様の取り組みは、カナダ、ブラジル、EUで行われているが、いずれも難しい課題を抱えている。オーストラリアは若年層のSNS禁止などネット規制を強化しているが、その実効性が今後検証されてゆくだろう。

Australia forces Big Tech firms to pay for news or face a 2.25% tax – TechCrunch 2026/04/28
https://techcrunch.com/2026/04/28/australia-forces-big-tech-firms-to-pay-for-news-or-face-a-2-25-tax/

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この記事を書いた人

複数のIT企業の経営にたずさわった後、2011年にカナダの永住権を取得しバンクーバーに移住。同時に小説家としてデビュー。リアルに起こり得るサイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表。代表作として『原発サイバートラップ』(集英社)、『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)、『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)、『ネット世論操作とデジタル影響工作』(原書房)など。
10年間の執筆活動で40タイトル刊行した後、デジタル影響工作、認知戦などに関わる調査を行うようになる。
プロフィール https://ichida-kazuki.com
ニューズウィーク日本版コラム https://www.newsweekjapan.jp/ichida/
note https://note.com/ichi_twnovel
X(旧ツイッター) https://x.com/K_Ichida

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